【事例紹介】BtoC企業における新規BtoBビジネスモデルの策定事例②Withコロナにおける、オンラインイベントの要件定義支援とPMO活動
- インプットポイント
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- ビジネスモデル策定の流れを知ることができる
- ファーストデジタルの提供する案件の概要を知ることができる
ファーストデジタルがご提供する新規ビジネスモデル検討について、BtoBビジネスモデルの具体的な策定事例に沿ってご紹介しています。
前回の記事はこちらから読むことができます。 『【事例紹介】BtoC企業における新規BtoBビジネスモデルの策定事例①https://www.firstdigital.co.jp/magazine/977/』プロジェクト全体の流れについて、下記に再掲します。
【プロジェクトの流れ】
①差別化ポイント/方針検討フェーズ
本フェーズでは、ビジネスモデル策定のための前段として、クライアントが他社と差別化できるポイントを探るために、主に以下の3つの観点で検討を実施します。
1.市場規模/範囲/各種ビジネスモデル調査:
BtoB領域における市場動向や規模、競合における各種マネタイズサービス内容等の洗い出し、整理の実施。
2.強み/弱み定義:
グループ企業全体の持つアセットや、それらとの連携も含めたシナジーを発揮できるポイントについて検討。
3.企業ニーズ/ペイン検討:
クライアントの顧客となりうる企業における、顧客へのPR/営業などのアプローチ面でのニーズや課題を把握/整理。
上記3つの検討が完了すると、クライアントが実施すべきビジネスモデルの全体像が見えてくるため、2つ目のビジネスモデル検討フェーズにうつることができます。
②ビジネスモデル検討フェーズ
本フェーズでは、主に2つのステップに分けて実施します。
1.Tobe像定義と具体化
1つ目のフェーズで行った各種インプットに基づき、BtoB向けのビジネスモデルの全体像を定義します。複数のモデルが考えられるため、それぞれのモデルに関して具体的なマネタイズフロー、実施ステップまで具体的に定義する必要があります。他には、各施策で必要となる顧客データやデータの管理方針まで検討します。
2.施策優先度定義
定義された複数の施策(ビジネスモデル)について、想定されるマネタイズの規模や実施難易度の観点から、実施施策の優先度を定義します。
【事例紹介】BtoC企業における新規BtoBビジネスモデルの策定事例①
前回の記事では、特に「①差別化ポイント/方針検討フェーズ」について、具体的にご説明しました。有用なビジネスモデルを策定するためには、まずはその足がかりのために、検討ポイントを絞った調査フェーズが重要であることがお分かりいただけたかと思います。
本記事では、その続きとなる「②ビジネスモデル検討フェーズ」について、重要なポイントに絞ってご説明していきます。前回の記事と本記事を合わせて読むことで、弊社が提供する新規ビジネスモデル検討のイメージをさらに掴んでいただけると考えています。
【ポイント①】ビジネスモデルtobe像の定義と具体化
ビジネスモデル調査、クライアント企業の強み/弱み定義、対象となる顧客企業のニーズ/ペイン検討を経て、様々なインプットを得られた後は、いよいよ具体的にビジネスモデルを検討/定義していきました。
具体的に定義した内容は下記となります。
【定義したビジネスモデル】
1.ビジネスモデルタイトル/概要
ビジネスモデルのタイトル、および概要を簡潔に説明。
2.対象業種/企業
定義したビジネスモデルは、どのような業種/企業が対象となるのかを説明。
3.バリューチェーン/チャネル別具体施策
定義したビジネスモデルは、対象となる企業のバリューチェーン上において、具体的にどのような施策を打つことが可能となるのかを図示。
4.ビジネスフロー
定義したビジネスモデルは、クライアント企業や対象となる顧客企業、およびエンド顧客(消費者)間においてどのようなビジネスの流れとなるのかを図示。
5.マネタイズフロー
定義したビジネスモデルの具体的なマネタイズポイントを説明。
ビジネスモデルに関して、もちろん何も無い状態から場当たり的に出していくのではなく、前段のインプットフェーズを踏まえて、ある程度筋の良いビジネスモデルが明らかになってきているため、それらを具体的に定義していきました。
今回のプロジェクトでは、最終的に15個のビジネスモデルを定義しました。
【ポイント②】ビジネスモデルの実現可能性の検討
ビジネスモデルを具体的に細かく定義していく作業と同時に、並行して実施した作業があります。
それは、有識者へのインタビューです。いくら机上でビジネスモデルを定義しても、本当にそのモデルが有効なのかどうかは、対象となる業界に勤める有識者に実際に聞いてみなければ分かりません。
そこで我々は、特に筋が良さそうなビジネスモデルに関して、ビザスク等のツールを使用して実際にヒアリングを行いました。聞いた内容は、主に「そのようなビジネスモデルがあった場合、実際に使用してみたいか」「該当ビジネスモデルのどこに課題点があると思うか」「その他、所属業界で抱える課題感はあるか」等です。
このヒアリングを繰り返すことで、定義したビジネスモデルをさらにブラッシュアップしていきました。
対象となる業界/有識者は、こちらからある程度絞り込んだ後、最終的にクライアントと共に選定を行いました。そのため、クライアントからのヒアリング結果への納得感も得ることができました。
【ポイント③】ビジネスモデルの収益可能性の検討
ビジネスモデル定義において、クライアントが最も重視していたのが、収益可能性です。そこで我々は、下記2つの方法で収益可能性を検討/最大化させました。
①市場規模/業界トレンド調査
該当ビジネスモデルの対象となる市場/業界がどのくらい参入余地があるのかを、定量/定性の両側面から調査しました。市場規模が大きく、トレンドとしてもポジティブな業界に対するビジネスモデルに関しては、収益の可能性が高いと判断できます。
②ビジネスモデルの組み合わせ検討
また、各ビジネスモデルの組み合わせを検討しました。15個のビジネスモデルのうち、親和性の高いものを組み合わせることで、より効果の高いビジネスモデルパターンを生み出しました。今回の検討では、最終的に9パターンの組み合わせを定義することができました。
【ポイント④】ビジネスモデル施策の実施優先度定義
ビジネスモデル定義における最後の作業は、施策の実施優先度の定義です。組み合わせたビジネスモデルパターンの中から、実際にどの施策から取り組むべきかを評価しました。
優先度評価のステップは大きく3つです。
①データ連携検討
該当ビジネスモデルを実施する場合、利用想定データ等を踏まえたデータ連携のtobe像について定義。各チャネルで新たに取得が必要となるデータや、開発が必要となる箇所について定義。
②コスト/効果評価
データ連携検討を踏まえた、施策実施に際するコスト面と効果面の評価の実施。
③ビジネスモデル内の実施ステップ検討
各ビジネスモデル内で、初期実施~中期実施~後期実施の3段階で施策を定義。①・②を踏まえて即座に実行可能なものを優先的にご提示。
まとめ
以上が、ビジネスモデル策定事例の大まかな流れとなります。
本案件では、クライアントが短期で実行可能な施策を優先的にご要望されていた背景から、プロジェクト期間内におけるスピーディーな施策定義と、施策評価における短期実行可能施策の早めの切り分け/共有を実行しました。
先方のご要望を適宜汲み取りながら、プロジェクトプランを柔軟に変更して対応したことが、クライアントからの高い評価につながったと考えています。
ファーストデジタルは、今回ご紹介した案件以外にも、DXに関連する様々なプロジェクトを手掛けています。
お困り事があれば、まずはお気軽にご相談ください。
Profile
- 井上 陽貴
- この記事は井上 陽貴が執筆・編集しました。
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