2023.09.06

顧客と長期的な関係を築くロイヤルティマーケティングとは?

  • ブランド
  • アクションロイヤルティ
  • マインドロイヤルティ
  • ロイヤルティ
  • ロイヤルティマーケティング
  • コミュニケーション
  • ダイレクトマーケティング
  • CRM
  • 約2分で読了
SHARE
顧客と長期的な関係を築くロイヤルティマーケティングとは?
インプットポイント
  • ロイヤルティマーケティングの定義
  • ロイヤルティマーケティングのメリット
  • ロイヤルティマーケティングに取り組む際の注意点

現代のビジネスにおいて、競争が激化しています。消費者は多様な選択肢を持ち、瞬時に情報を得ることができるため、企業やブランドが成功するには顧客との強い絆を築くことが欠かせません。その絆を深め、長期的な顧客関係を築くために注目されるのが「ロイヤルティマーケティング」です。本記事では、「ロイヤルティマーケティングとは何か?」について解説します。

ロイヤルティマーケティングとは?

ロイヤルティマーケティングは、企業やブランドが顧客のロイヤルティを育成し、長期的な顧客関係を築くための戦略です。ロイヤルティとは、もともと忠誠心を表す「Loyalty」から派生したマーケティング用語で、「顧客の愛着・信頼」を表す意味で使われます。つまり、「顧客ロイヤルティが高い」とは、「顧客がそのブランドに対して抱いている愛着・信頼の度合いが大きい」という意味となります。したがって、「ロイヤルティマーケティング」は、「顧客のブランドに対する愛着・信頼を育むための戦略」とも言えます。

ロイヤルティマーケティングは、単なる一回限りの取引にとどまらず、顧客との長期的な関係を築き、顧客のライフサイクル全体にわたってサポートすることを目指します。このようなアプローチによって、顧客のロイヤルティを高め、ブランドの成長と繁栄を促進するのです。

次に、ロイヤルティマーケティングのメリットについて見ていきましょう。

ロイヤルティ向上のメリットとは?

ロイヤルティマーケティングには多くのメリットがあります。以下にその一部をご紹介します。

  • 収益の増加
    顧客ロイヤルティの高い顧客は、継続的に購入し、購入金額も高くなる傾向があります。そのため、顧客ロイヤルティの向上は収益の増加に直結します。また、既存顧客への販売は新規顧客の獲得に比べてコストが低いため、収益性の向上にも寄与します。
  • コスト節約
    新規顧客の獲得には広告や販促活動に多額の予算が必要ですが、既存顧客への販売はそのようなコストがかかりません。ロイヤルティマーケティングによって顧客の継続的な関心を引き続けることで、効率的なマーケティング予算の活用が可能です。
  • 口コミによる拡散
    ロイヤルな顧客はブランドに対して高い満足度を持ち、積極的に口コミでの推薦を行います。良い口コミは新規顧客の獲得に非常に効果的であり、ロイヤルティ向上はブランドの信頼性向上にも寄与します。
  • ブランドの信頼性向上
    ロイヤルな顧客はブランドに対して高い信頼を寄せています。顧客ロイヤルティの向上はブランドの信頼性を高める効果があります。信頼されるブランドであることは、競合他社との差別化にも繋がります。
  • 競合他社との差別化
    顧客ロイヤルティを高めることで、ブランドとの結びつきを強化し、競合他社との差別化を図ることができます。顧客は特別な体験や感情的な結びつきを求める傾向があるため、マインドロイヤルティを築くことが競争上の優位性を得る方法となるのです。

注意すべきロイヤルティの二面性

ロイヤルティマーケティングを実践する際には、注意すべきロイヤルティの二面性が存在します。それは、「アクションロイヤルティ」と「マインドロイヤルティ」の2種類のロイヤルティです。

アクションロイヤルティとは?

アクションロイヤルティは、「ユーザーの購買行動」を指します。具体的には、リピート購入、定期購入、他のブランドの追加購入といったアクションです。アクションロイヤルティは、インセンティブや報酬を提供する事で高める事が可能です。具体的には、限定キャンペーンやポイントプログラム等が該当します。

マインドロイヤルティとは?

マインドロイヤルティは、「企業やブランドに対する顧客の深い愛着や感情的な結びつき」を指します。マインドロイヤルティを育成するには、顧客に対してブランドの魅力や価値を伝えることが重要となります。例えば、スポーツブランドがアスリートのストーリーを紹介することで、ファンが共感し応援を続けるようなケースがそれに該当します。

なぜ、ロイヤルティは、アクションだけでなくマインドも注意すべきか?

ロイヤルティマーケティングに取り組む際、計測がしやすい「アクションロイヤルティ」ばかりについ目がいきがちです。しかし、アクションロイヤルティだけ高くても、他社がより魅力的な特典を提供した場合、顧客は簡単に乗り換える可能性があります。一方、マインドロイヤルティは、顧客の心に深く刻まれた絆であり、顧客の感情や価値観と結びついている為、顧客を長期的にブランドに愛着させ、競合他社との差別化を図る強力な要素となります。

したがって、ロイヤルティマーケティングではアクションロイヤルティだけでなく、マインドロイヤルティも注意深く育成することが重要です。顧客の心に響くストーリーテリングや感情を揺さぶるコミュニケーションを通じて、顧客との深い絆を築くことで、ブランドの忠誠な顧客基盤を確立できるのです。

マインドロイヤルティは計測の仕方が難しい為、どのようにアクションロイヤルティと組み合わせて取り組むかは工夫が必要になります。その取り組み方の工夫については、また別の機会にご紹介できればと思います。

まとめ

ロイヤルティマーケティングは、顧客のロイヤルティを育成し、長期的な顧客関係を築くための重要な戦略です。アクションロイヤルティとマインドロイヤルティの両方を組み合わせた「ロイヤルティマーケティング」を継続的に実践する事で、顧客との強い絆を築きつつ、収益性を向上させることが可能となります。顧客との深い絆を築くことで、競合他社との差別化を図り、持続的なビジネス成功につなげましょう。

Profile

田中 瑞樹Senior Analyst
一橋大学卒業後、2000年P&Gファーイースト・インクに入社。アシスタントブランドマネージャーとして新商品のコンセプト開発に従事。2002年ダイレクトマーケティングに強みを持つ広告会社の株式会社大広に入社。営業を2年、マーケティングリサーチャー・ストラテジープランナー2年の職種経験を経て、2006年より大⼿健康⾷品通販クライアントの専属デジタルチームのリーダーに着任。以降、約11年間チームを牽引しつつ、「新規顧客獲得販促活」から「顧客育成のCRM活用」まで幅広い範囲のデジタルマーケティング活動に関して、戦略策定・メディアプラン作成・施策開発等に従事。2017年から株式会社ファーストデジタルにジョイン。
田中 瑞樹
田中 瑞樹
この記事は田中 瑞樹が執筆・編集しました。

Contact

ファーストデジタルの提供するサービスに関心をお持ちの場合には、ぜひ一度ご相談ください。
デジタルに精通したコンサルタントがビジネスの変革を支援します。

Recruit

ファーストデジタルは成長を続けており、やりがいのあるハイレベルなプロジェクトと
切磋琢磨できるチームメンバーがあなたのキャリアアップを加速させます。