コンサルティングファームが実践するD&Iの取り組みについて
- インプットポイント
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- 組織におけるD&Iの必要性が理解できる
- FDにおけるD&Iの取り組み状況について理解できる
弊社、ファーストデジタル(以下、FD)においては、クライアント企業に提供するコンサルティングサービスの質を高めるべく、コンサルティング領域における人材の厚みを確保するために、様々な採用強化の取り組みを日々行っている。
今回は、その一環としてD&Iに関する取り組みをご紹介したい。
D&Iとはなにか
前提として、D&Iとはダイバーシティ&インクルージョンの頭文字をとった略語であり、直訳すると多様性と受容性となる。
多様性には、性別や年齢、国籍や人種といった多様性を示す「人口統計学的多様性」と、物事の捉え方や考え方の異なる多様性を示す「認知的多様性」の二種類が存在している。後者は、前者の多様性に連動して高まる傾向があるため、本検討においても、「人口統計学的多様性」を高めることを共通認識としている。
受容性に関しては、広義の意味をはらんでおり、多様性を持つメンバーを受け入れることの体制や、心理的安全性を有する組織といった意味合いを共通認識として、検討を進める形としている。
組織におけるD&Iの必要性
組織がD&Iに取り組むことのメリットの1つとして、組織全体のパフォーマンスが向上することが挙げられる。
多様性をもつメンバーは、(前述の通り)物事の見方/考え方が一人ひとり異なるため、各人のレンズを掛け合わせることで、物事の解像度を向上させることや、単一の視点/考え方では死角となっていた部分を漏らさずに掬うことが可能となる。
また、複雑性/難易度の高いタスクを処理する際には、より認知的多様性が高い組織の方が高いパフォーマンスを得られるということが実験によって判明している。
また、弊社の場合には「優秀な人材が自らの頭脳を駆使できる場を提供する」という目標が存在しているため、高度なスキルを持ちながらも、家庭や個人の事情から長時間働くことが難しいような人材に対して活躍できる場を整備/提供することは、ミッション達成に近づくための1つの取り組みと捉えることも出来る。
コンサルティングファームにおけるD&Iの必要性
弊社に限らず、一般的なコンサルティングファームにおいては、サービスの提供先となる顧客は特定の業種/業態に限っておらず、取り扱いテーマも全体戦略の策定や、事業企画・立ち上げ、システム導入支援など、多岐に渡るといった特徴がある。
それぞれのプロジェクトにおいても、性別/属性/職種を始めとして様々な課題を抱えたターゲットに関して検討を実施するケースが非常に多く、人口統計学/認知の両面において、多様性を必要とする場面は多い。
当然、各種検討において、担当するコンサルタントが可能な限りアウトプットを研ぎ澄ませてはいるが、一定のギャップが残ることは否めない。組織内に多様性を確保することは、ギャップを埋めることにある程度寄与すると考えており、高い解像度/深い洞察を提供することが可能となるため、組織だけでなく顧客にとっても有意義な取り組みと捉えている。
FDにおけるD&Iに関する検討の流れ
個別/具体的な詳細は割愛するものの、弊社においては下記の流れでD&Iに関する検討を実施することとした。
D&Iに関する基本情報のインプット&ディスカッション
- D&Iの基礎知識、必要性、事例をはじめとした共通認識の醸成
- 上記インプットを踏まえ、組織としてD&Iに取り組む方向性/スコープに関する意見交換
D&Iにおける施策の洗い出し
- 一般的なキャリアステップをもとに、性別/属性/ライフイベントにおける課題の洗い出し
- 上記、課題をベースとした施策の洗い出しや、実施状況(既に実施していないか等)の整理
D&I関連施策における優先順位/実施スケジュールの策定
- 各施策のフィージビリティや、施策の順序性、ターゲットの重要性等をもとに施策優先度を整理
- 上記、優先度の整理に基づき実施スケジュールを策定
D&Iに関する検討後の所感
本検討は、社内の有志メンバーによって実施され、基礎知識のインプットから施策/スケジュール策定までは2ヵ月程の期間で完了した。
本検討を進めることは、メンバー間における認知的な差異を実感として理解することができており、より多様性の確保が重要と認識する機会になったと捉えている。
2024年現在では、積極的な採用活動や本検討の影響もあり、性別/年代/各自の経験以外にも、組織の多様性が徐々に高まっている状況となる。
D&Iを実践しているコンサルティングファームで活躍したい等、弊社の採用に興味がある方は、ぜひ一度相談いただきたい。
Profile
- 窪田 聡史
- この記事は窪田 聡史が執筆・編集しました。
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