2024.06.19

システムリプレイスにおいて意識すべきこと

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システムリプレイスにおいて意識すべきこと
インプットポイント
  • システムのリプレイスは業務プロセスの変革とセットで行われるべき

過去にも様々な業種において発生していた事象ですが、最近また、システムリプレイスをきっかけとして、経営に多大な影響を及ぼす事例が発生しています。

今回は、システムリプレイスを成功させるために意識すべきポイントについてお話します。

システムリプレイスにおける現状

DXという言葉を聞くことも少なくなりました。

筆者としては、そもそも現在の世界においてデジタルを活用することは当然であり、また新しいツールを用いるのであればビジネスもそれに伴って変化するのは当然、と考えているため、取り立てて「DX」などとアピールすること自体に違和感がありましたので、ある意味では正常なことと捉えています。

少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少により、ITを活用した業務のスリム化/効率化は待ったなしという状況であり、またITバブル等の資金に余裕があった時期に構築され、その後も度重なる延命措置によりだましだまし使い続けてきたシステムの寿命が限界を迎えつつあることもあり、今後もシステムリプレイスは検討せざるを得ない状況は続くものと思われます。

そんな中で、現在リプレイスを検討されているシステムが構築された当初、予算が潤沢にあった頃であれば業務プロセスは何も変えることなく、システムを業務に合わせて作り込むことも可能でしたが、現在ではそのような選択が可能な企業は極めて少ないのではないかと思います。

「業務をシステムに合わせる」という言葉は以前から聞かれていましたが、最近その深刻度合いが増しているように感じます。

「業務をシステムに合わせる」に、いいとこ取りはない

「業務をシステムに合わせる」という言葉はよく聞くようになりましたが、まだその「システムに合わせる」というレベル感について、正しく理解されていないように感じています。

具体的には、「業務をシステムに合わせる」と謳いつつも、実際には

  • 現在の業務プロセスは可能な限り維持し
  • システムによって代替可能な部分のみをシステムに行わせ
  • 人的運用とシステムにより自動化された処理が並行で走る

というような検討を行っている事例が大半なように思われます。

残念ながらこのやり方では、大した業務のスリム化は期待できませんし、多くの場合で、旧来の人的運用に加え、システムから流れてくる情報の処理が業務として追加されることになり、システム構築のコストに加え業務負荷も増大するという、本末転倒な状況になっています。

システムを前提に業務を抜本的に組み替えること

本来、「業務をシステムに合わせる」のあるべき姿は、現状の業務プロセスは考慮せず、ゼロベースでシステムの処理に沿った業務プロセスに変更することです。

そのうえで、システムは決められた処理を決められた通りに繰り返すことは得意ですが、イレギュラーな事象に対する判断は不得意(自動化しようと思えば可能だが、すべてのパターンに対応するには莫大なコストがかかる)ということを理解し、システムでは判断できないイレギュラーケースの対応を人的運用でカバーする、というのが正しい方法です。

「電話の登場により営業はどのように変わったのか?」をイメージするとわかりやすい

システムの処理に沿った業務プロセスへの変更、とは言っても具体的にどうすればよいのかイメージが湧かない、という方もいるでしょう。

その場合、「電話が存在しなかった時代の営業/電話が登場したあとの営業」をイメージしてみるとわかりやすいと思います。

電話が存在しなかった時代であれば、まずは書面でのやりとりや共通の知人による紹介から初め、複数回の調整を経てようやく対面で商談、というような場合によっては数ヶ月に及ぶプロセスを踏んでいたのではないかと想像します。

これが、電話が登場したことにより、劇的に期間が短縮されたことは想像に難くありません。

部分的にシステムで業務を置き換える、というのは、電話に例えて言うのであれば、すでにやり取りのある担当者と電話をする際にも、まず電話をかける前に書面で電話をかけるタイミングについての調整を行うようなものです。

どれほど非効率なものか、イメージが湧くのではないでしょうか。

まとめ

これまで述べてきたように、システムのリプレイスというのは、システム部門のみに閉じて行えるような取り組みではありません。

むしろ、業務部門側において、いかにシステムに行わせる処理を減らすかを考えることが重要になります。

弊社では、システム導入やリプレイスを行うための、システム/業務の両軸の観点からの業務プロセス改革の支援なども行っておりますので、お困りのことがあればご相談ください。

マガジン編集部
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この記事はマガジン編集部が執筆・編集しました。

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